[ナビゲーションをスキップしてメインコンテンツに移動します↓]

TOKYO FOOTBALL MAGAZINE [東京フットボールマガジン]

TOKYO FOOTBALL MAGAZINE:Number04

Prev 4/6 Next >

[Interview] 守屋 実(FC町田ゼルビア)Page04

Q:守屋さんは町田市という街についてどのような考え・印象をお持ちですか?

「僕は根っからの町田市民ですので、ずっと町田というのを背負ってやってきました。ただ、ほとんどは新住民でベッドタウンと言われたり、西の歌舞伎町と言われたり町田にいいイメージはなかったです。だからこそスポーツを通じて街づくりをして、今の子供たちにとっての故郷を町田に作ろうという意識でやっています」

Q:ゼルビアが地域や市民の方と直接ふれ合う機会を持つようになったのはいつぐらいからですか?

「試合が終った後の『ふれあいサッカー』や地域行事への参加、小学校を回りサッカー教室を開いたりということは東京都リーグの頃から始めていました。その後も養護学校や施設の子供たちとのスポーツ交流、校庭の芝生化に協力、アンチエイジングサッカー教室など様々な取り組みをしてきました。

 私の小学校では道徳の授業に竹中に社会人講師として参加してもらい、すごく好評でした。今の子供たちはなかなか夢を描けないんです。バーチャルな世界で生きていて。そんな子供たちに自分たちの地域の夢をかなえた人が話すことは、すごくリアリティーがあります。今、『子供たちに夢を』って言っているのは、身近なところから夢を感じてほしいからなんです」

インタビュー写真

Q:サッカーチームと地域のつながりについてはどのようにお考えですか?

「小学校を回ったり地域行事への参加など、選手たちが労を惜しまずにやってくれることは地域貢献にもなるし、地域の方が自分たちを応援してくれるという大きなメリットにもなります。僕はそういったことがこのチームの大きな特徴だと思います。チームが単に強くなればいいとは思いません。

 僕は正直Jリーグが発足した頃はちょっと違うんじゃないかと感じていました。あの頃のJリーグのクラブは黙ってても人気があって、本当にスターで近寄り難い存在でした。私もサッカーフェスティバルをやったことで、始末書を書いたこともありました。
  本当はもっともっと地域に密着し、地域の誇りとなって財産にならないといけないはずです。地域の人たちがこのチームは俺たちのチームなんだってことを本当に思わないと、バブルで終ってしまいます。だから自分たちも地域の人たちに『ゼルビアがあってよかったな』って思ってもらえるチームにしていかないとダメなんです。強ければパッと人気が出るかもしれないけど、やっぱり弱くなれば応援してもらえないわけだし。

 浦和レッズがJ2に降格しても、ずっと応援してもらえたのはやっぱり俺たちのチームなんだっていう強い気持ちがあったからだと思います。だからゼルビアもこれからもっともっと地域の方とつながりを持ち、地域貢献をして、このチームがあることがこの地域の宝、財産になると思ってもらえるようにやっていきたいと思います」

Q:地域貢献で市民の方が応援してくれるようになったことで、行政も動き出したと思います。町田市は具体的にどのようなことをしてくれていますか?

「行政には東京都リーグや関東リーグの頃から本当に何度も足を運びましたが、具体的な応援はなかなかしてもらえませんでした。たぶん今地域でやっている東京のチームの方も、簡単には行政は動いてくれないと思います。それはやっぱり地域にたくさんチームがある中で、一つのチームだけを応援したり、税金を使うということは相当難しいからです。

 ただ、チームが上のリーグに上がっていき、地域貢献活動などをすることによって、まずメディアに取り上げられます。そういうことで、自然に行政にも活動内容が入っていくし、少しずつ信頼が出てきて、見る目が変わってきます。だからメディアとの上手な関係を作っていかなくてはいけないし、メディアの方にも育ててもらわなくてはいけないと思います。ゼルビアの場合は東京都リーグの頃から応援して取り上げてくれるタウン誌もありましたし、J:COMも東京都リーグの頃から応援してもらって、今ではゼルビアの番組もあり、且つオンデマンドでいつでもゼルビアのホームゲームが見れます。やっぱり、私たちの頑張りを上手にメディアが伝えてくださって、それをまた行政が街づくりのイメージアップに利用する。その辺のつながりは大きいです。自分たちだけでやっていくのは難しいと思います。

 具体的な支援は東京都リーグから関東リーグに上がって、初めて町田市立陸上競技場を使えるようになりましたし、更にJFLに上がったことでホームゲームのほとんどを町田市立陸上競技場で出来るようになりました。また、Jリーグ準加盟申請のことでスタジアム改修工事に行政で10億円以上かけて取り組んでもらえることも決まり、町田駅に横断幕を掲げていただいたりと、随分と応援していただけるようになりました。町田市のほうでも都市ブランド作りの一つとして、ゼルビアを使っていこうという流れが出てきたんですね」

Q:新しいスタジアムが完成することによって、町田市に与える経済効果はどのくらいあるとお考えですか?

「町田市は商業都市でやっていますので、スタジアムにたくさんの人が足を運んでくれれば、それだけ地元に経済効果をもたらしますし、今は、商店連合会と提携して『すき・まちポイントカード』というのを作って、町田を盛り上げていこうとやっています。それ以外にも地元の商店に町田市立陸上競技場でお店をだして頂いたり、酒販組合とタイアップしたりと様々な取り組みをしています。

 しかし、最終的には駅近スタジアムを考えています。それは市のビジョンの中にもあります。やっぱり、町田駅の近くにサッカー専用スタジアムで、且つ複合型のスポーツ施設を作り、その中に色々なお店が入り、商業の街のシンボルという形でたくさんのお客さんに来てもらう。それが最終的な目標です。

 私が前任の重田理事長に教えられたのはスポーツは文化ということです。文化を伝えるには本質的な楽しさを次の世代に伝え、長いスパンで考えるということです。私たちはサッカーを中心にそれ以外のスポーツも年齢問わず楽しめるような総合スポーツクラブにしたい。

 今はアンチエイジングサッカー教室などをやっていますが、それをもっと色々なスポーツに広げ、最終的には町田のスポーツの輪というものをゼルビア中心に作っていきたいと考えています。ゼルビアが先頭を切りながら、そのことで街の環境整備が進み、そこでサッカーだけでなく様々なスポーツが楽しめる。野球やソフトボール、テニスなども楽しみというのはみんな同じですから。それが、街づくりということでもあり社会貢献でもあり、経済効果にもなると考えています」

インタビュー写真

写真

[プロフィール]
守屋 実(モリヤ ミノル)

73年 大学卒業後相模原市役所に勤務し、サッカー少年団「小山FC」設立。指導者となる。
その後、小山FCの中学部、町田市内の中学生選抜チームを設立し、85年にはFC町田ジュニアユースを正式発足させ代表兼監督就任。このチームからJリーガー10数名が育つ。

93年 町田サッカー協会理事長に就任
02年 FC町田ゼルビア代表兼監督就任
03年 NPO法人アスレチック町田理事長就任
04年 町田サッカー協会専務理事就任
現在は町田サッカー協会顧問

現在は町田市立小山田小学校の教諭を務めつつ、町田にプロサッカーチームを中心にした地域総合型のスポーツクラブを作る活動を続けている。

[クラブプロフィール]

FC町田ゼルビア
所属:日本フットボールリーグ(JFL)
URL:http://zelvia.jp/

チームは1989年に設立し、東京都リーグ、関東リーグを経て、2008年に日本フットボールリーグ(JFL)へ昇格。
2009年2月にはJリーグ準加盟申請が承認され、今季JFLで4位以上などJリーグ入会条件を満たせば、2010年からのJリーグ入りが実現する。

写真
写真
写真
写真
写真

[PR]

▲ページトップへ