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TOKYO FOOTBALL MAGAZINE [東京フットボールマガジン]

TOKYO FOOTBALL MAGAZINE:Number04

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[Interview] 守屋 実(FC町田ゼルビア)Page05

Q:少し東京都社会人リーグについてお伺いしたいのですが。もっとこうすればリーグが活性化されるというような考えはお持ちですか?

「まずは環境面の整備ですね。昨日、東京都サッカー協会に行って話しをしてきましたが、高校とかでサッカーをやっていたのに、社会人になったらやらなくる人が増えているということでした。チーム登録をしないで、自分たちの好きな時に集まって、好きでやるというのが増えているそうです。3部や4部とかを見ていると、運営を自分たちでやっていて、苦労をたくさんしています。

 1部になればだいぶ良くなりますが、下のリーグはなかなか草サッカーから抜け出せない。グラウンドさえあれば年間スケジュールをきっちり立てられ、運営も楽になると思うんです。今は運営する人だけに色々なことが任されていて、選手はたくさんいても運営面の面倒を見る人がいなければリーグに参加するのは難しいんです。

 もっと運営を上手にできるような受け入れ態勢を作ってあげて、気軽にという訳ではありませんがもっと参加しやすいような環境整備をしていかないと、活性化は難しいし、チームがどんどん減っていくと思います。もう少し環境整備をして社会人が楽しめる環境を作らなくてはいけません」

Q:具体的な行動は何からやればいいですか?

「そこはひとつのチームの動きでは難しくて、やっぱり地域の力で取り組むことです。地域のサッカーが組織化されること。町田市のサッカー協会がまとまっているのは、すべてのカテゴリーが一つのサッカー協会に入っているからです。地域によっては少年は少年。社会人は社会人とまとまりがないところもあります。だから地域がサッカーを愛好し、組織化し、その組織の力で行政に訴えかけていかなくてはいけません。

 そしてもう一つは底辺を拡大すること。やっぱり、小学生があるから社会人があるんです。普及活動をしっかりやれば、将来はその子たちがトップチームに来るだろうし、応援にも来てくれます。絶対に底辺を忘れてはいけません。

 ゼルビアは底辺拡大の為に常に『ふれあいサッカー』をやり、そこで楽しかったなって思ってもらって、そして俺もサッカーやろうと思ってもらいます。非常に地道だと思いますが、そういう子を増やしていかないといけません。ただチームを作って、行政にグラウンドを作ってとお願いしても作ってくれません。でも、少年サッカーがすごい人口になって、しっかりした組織も出来て、そして何万人の署名を集めて持って行けば行政も動けるんです。やっぱりチーム組織の力。まとめられる人がいないとダメだと思います。

サッカーを普及して、サッカーを愛してもらう

 これからJを目指そうとするチームもやっぱり地元の少年の普及にも力を貸してほしいし、そして地域の中で、地域をまとめる力にもなってほしい。そいうものがないと、上を目指しても、結局応援もつかないし、組織的な力にならないと思います。だから、行き着くところは『サッカーを普及して、たくさんの人にサッカーを愛してもらうこと』なのかなと思います」

Q:さて、ゼルビアは昨年の地域決勝大会で見事優勝を飾り、ついにJFL昇格を果たしました。そしてJリーグ準加盟申請も承認されました。Jリーグ昇格までの残りの課題を教えてください。

「スタジアム改修の問題など、ある程度、前進していることもありますが、やっぱり課題は山積みです。JFL4位以内もそうですし、何よりお客さんにもっともっと来て頂かないといけないし、努力もしていかなくてはいけない。やっぱり本当のプロを目指すには、大勢の観客が集まり、観客のお金でチーム運営ができていないとダメだと思います。もちろんスポンサーを増やす努力も当然しなくてはいけないことですけど。やっぱり自分たちが魅力的なサッカーをして、『あそこのチームならもう一回見に行きたい』というサッカーをしないと。それにはまだまだ正直うちのサッカーでは物足りなくて、試合の内容ももっと良くしていかなくてはいけない。

 しかし、そのためにはもっともっと良い環境を選手に与えてあげなくてはいけません。選手は仕事しながら夜に6キロ走をやって、翌日の朝にまた練習です。そんな生活をしているので、相当負担が掛かっています。だから選手に本当にプロとしてやっていけるような環境を整えてあげるというのも大きな課題です。

 それからお客さんがただサッカー観戦に来るだけでなく、あそこに行ったら面白いぞと思ってもらえる空間を作ること。今も色々お祭り的なことをやっていますが、サッカー以外でもお客さんに満足して帰ってもらうことです。
  あと大きな課題は経営面ですね。今、Jリーグ昇格基準の年間収入1億5千万円をクリアするのに四苦八苦していますが、J2に上がれば5億、6億のお金がかかります。これはすごい課題で、行政もさすがにそこまではやってくれません。ここは本当になんとしてもやっていかなくてはいけない課題です」

Q:それでは最後に、FC町田ゼルビアというチームの今後の目標・未来のビジョンを教えてください。

「今後の目標はJ1に上がることです。ただ、目標はJ1に上がることですが、最終的には町田市、あるいはこの地域全体の活性化や子供たちに夢を与え、そして生涯スポーツを楽しめるような環境を作っていくということが私たちのビジョンです。それはJ1だろうとJ2だろうとぶれることはありません」

  -本日はお忙しい中、インタビューにご協力頂きありがとうございました。

※8月6日に2代目理事長の重田氏がお亡くなりになられました。取材は8月1日に行いましたので文中ではそのままにさせていただきました。ご冥福をお祈りいたします。

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[プロフィール]
守屋 実(モリヤ ミノル)

73年 大学卒業後相模原市役所に勤務し、サッカー少年団「小山FC」設立。指導者となる。
その後、小山FCの中学部、町田市内の中学生選抜チームを設立し、85年にはFC町田ジュニアユースを正式発足させ代表兼監督就任。このチームからJリーガー10数名が育つ。

93年 町田サッカー協会理事長に就任
02年 FC町田ゼルビア代表兼監督就任
03年 NPO法人アスレチック町田理事長就任
04年 町田サッカー協会専務理事就任
現在は町田サッカー協会顧問

現在は町田市立小山田小学校の教諭を務めつつ、町田にプロサッカーチームを中心にした地域総合型のスポーツクラブを作る活動を続けている。

[クラブプロフィール]

FC町田ゼルビア
所属:日本フットボールリーグ(JFL)
URL:http://zelvia.jp/

チームは1989年に設立し、東京都リーグ、関東リーグを経て、2008年に日本フットボールリーグ(JFL)へ昇格。
2009年2月にはJリーグ準加盟申請が承認され、今季JFLで4位以上などJリーグ入会条件を満たせば、2010年からのJリーグ入りが実現する。

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